●サッカー界で「信じがたい記録」といったら、モウリーニョ監督のリーグ戦ホーム無敗記録だろう。今年の4月、レアル・マドリッドvsスポルティング・デ・ヒホンで敗れて記録は途絶えたが、それまで9年間ずっとリーグ戦ではホーム無敗だったっていうんである。耳を疑うような記録だ。9年すよ、9年。仮にモウリーニョが監督を務めるクラブのシーズンチケットを買ってスタジアムに通った場合、9年間もずーーーっと一度も「負け」を体験せずに済んだわけだ。そんなバカな。いや、ホントらしい。
●記録は01/02シーズンのFCポルト監督時代にスタートしている。モウリーニョはポルトでタイトルを大量に獲得し、しまいにはチャンピオンズリーグまで制覇してしまうわけだが、ここで01/02、02/03、03/04と3シーズン、続いてイングランドのチェルシーで04/05、05/06、06/07、07/08途中辞任するまで、さらにイタリアのインテルで08/09、09/10、そしてスペインのレアル・マドリッドの10/11のヒホン戦まで、リーグ戦ホーム無敗。スゴすぎて現実とは思えない。リーグ戦ホーム無敗に比べたらもう優勝なんてどうでもいいってくらい(よくないけど)小さい。4クラブにわたって成し遂げているというのも、逆に言えば「失敗して辞めた」ことがないわけだ。常に成功して辞めている。
●サッカー観戦で、なにがいちばんイヤかっていえば、そりゃもうせっかくスタジアムに足を運んだのに負けるってことだ。引分けはまだいいんすよ、少なくとも相手を勝たせてはない。でも負けると、たまらなく悔しい。しかも必然的に「アウェイで勝てちゃって大喜びする相手を目の前にする」という屈辱感のオマケ付き。一方、アウェイで負ける分にはしょうがないって面がある、本来それは先方の試合なんだから。
●9年……。マリノスなんてつい4日前にホームで負けてるのに。横河武蔵野もどんだけホームで負けるのを見たか。もう負けが身近すぎて、モウリーニョの世界を想像することもできない。
●ホーム9年間無敗の世界最高の監督が存在するということは、この世のどこかにホーム9年間無勝の世界最低の監督も存在するのだろうか?
June 15, 2011
モウリーニョの記録
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