●ふー。やっぱりW杯予選はこうなるのか。いつもこんな大変な試合ばかりな気がする。でも、これって3次予選なんすよ? まだ最終予選じゃない。なのに北朝鮮とかウズベキスタンみたいな本大会を狙える相手と戦わなければならないとは。ワールドカップ2010以後、ニッポンは欧州トップレベルで活躍する選手も飛躍的に増えて、アジア・カップも優勝できて、「アジアで一歩抜きん出たな」という実感が確実にある。でもいざ予選となると、相手もやっぱり成長しているって感じる。
●ニッポンvs北朝鮮。GK:川島-DF:駒野、今野、吉田、内田-MF:遠藤、長谷部、柏木(→清武)-FW:香川、李忠成(→ハーフナー・マイク!!)、岡崎。うーむ、左サイドバックは長友という絶対的存在が不在となると、今でも駒野が左を務めるわけだ。トップ下は本田がケガして、久々復帰の中村憲剛もケガで、柏木。もう一歩、代表にフィットしていない印象もあり。しかしチームは完全に一つにまとまっていて、ベースの部分は磐石。遠藤、長谷部が柱。
●予選らしくお互いリスクを冒さず、前半0-0は両者プラン通り。どちらかに大きなミスがない限り、後半途中からが勝負。実際、予定通り(?)ニッポンが一方的に攻める展開になったのだが、北朝鮮の守備もギリギリのところで体を張って止めてくる。そしてキーパーのリ・ミョングが神がかり的なセーブを連発。清武、ハーフナー・マイクと攻撃の選手を入れるが、ゴールを割れない。ハーフナーの最初のシュートはバーを叩いた(あれが入っていれば、伝説の始まりだったかも……)。あまりにニッポンが攻めるので、かなり危険なカウンターのチャンスを相手にいくつも与えてしまったが、北朝鮮のミスで救われた。もうこれは勝点1になってしまうのかもと思ったが、ロスタイム4分で清武のクロスにドフリーの吉田が頭で合わせて決勝点を獲った。1-0。ニッポン代表のこういうシーンを今まで何度見ただろう?
●しかしとにかくホームなので、勝点3はどうしてもほしかった。安堵。北朝鮮は途中出場の10番がスゴい。まだ18歳のパク・クァンリョンという大型ストライカーで、バーゼルでプレイしているらしい。186cmの長身、パワーもあり、気持ちの強さも感じさせて、東アジアのスケールを超越した逸材。この試合では気迫が空回りして、意味レスな危険なタックルで一発レッドで自滅してくれたが、順調に育てば末恐ろしい。以前の北朝鮮なら才能ある選手でも成長のための環境が不足して伸び悩むことも多かったんじゃないかと思うが、18歳から普通に欧州のクラブでプレイしていればどこまで伸びるかわからない。あと、北朝鮮というチーム自体がどんどん組織的戦術的に「普通の代表チーム」に進化してきたと感じる。
●ニッポン代表は前々から近い将来の代表入りを期待していたハーフナー・マイクが、ついにデビュー。彼もまたマリノス出身(ユースから)ながら、マリノスでは才能を十分に生かせず、現在は甲府で大ブレイクしている。194cmの長身フォワードだが、足元の技術も悪くない(マリノス時代、むしろ彼の弱点はヘディングだった。笑。今はずっとたくましくなった)。広島生まれ。もちろん普通に日本語を話す。お父さんはハーフナー・ディド。Jリーグでも活躍した元ゴールキーパーで代表キーパー・コーチも務めた。親子でJリーガーなわけだ。しかもお母さんは陸上7種競技の元オランダ・チャンピオンという血筋のよさ。期待しないわけがない。若いけどもう結婚してお子さんもいる。ということは親子3代Jリーガーの可能性もあるのか!と思ったら、女の子であった。
September 3, 2011
ニッポンvs北朝鮮@ワールドカップ2014アジア3次予選
トラックバック(0)
このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.classicajapan.com/mtmt/m--toraba.cgi/1781