October 5, 2011

コーナーキックはニアに蹴れ!?

プレイ、フットボール!●先日ご紹介したサイモン・クーパーの「フットボール・オンライン」にあった、見過ごせないもう一つのサッカー統計について。マンチェスター・シティのアナリストが各国リーグの約400回のコーナーキックを分析したところによれば「もっとも危険なコーナーキックはニアポストに向けてカーブしてくるもの」だという。うーん、そうなのかなあ。これはぜひ具体的な数字を知りたいところ。
●コーナーキックの場面で実際に蹴られている数でいえば、ファーサイドに巻いてくるボールのほうがたぶん多い気がする。多くのチームが背が高くて屈強な選手をファーサイドに置く。ファーサイドで競り勝ってシュートできればそれに越したことがないし、ディフェンスにつかれて体勢が不十分だったとしても、ボールを頭で折り返して中の選手にゴールを決めさせるというパターンも狙える。一方、ニアサイドの利点は、誰も触らなくてもゴールするような速いボールを入れることで、選手(味方に限らない)に触れてほんの少しコースが変わってキーパーの反応できないボールになりやすいというところか。ボールの物理的な速度がニアのほうが速いことも有利に働くかもしれない。
●マリノスは一時期、ゴールに巻いてくるボールではなくて遠ざかるボールをよく蹴らせていた。左からのコーナーに左利きの選手に蹴らせる。一見すごく損に見えるけど、根拠があったから普通と違うやり方をしていたんだろう。結果的にどうだったのかはわからないが……。
●マンチェスター・シティの分析に難点があるとすると、400回のサンプル数は少なすぎるってことじゃないだろうか。コーナーキックからゴールが生まれる確率がだいたい2%前後とすると(参照:数字で見るコーナーキック)、400回のコーナーキックからはわずか8ゴールくらいの成功例しかなかったはず。もともと対戦する相手同士のチーム力の差(≒個人能力の差)もまちまちなので、統計を語るには2桁くらいサンプル数が足りないのでは。それとも400回の「コーナーキックからの得点例」という意味?

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