October 6, 2011

パッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団

●パッパーノ指揮ローマ・サンタ・チェチーリア管弦楽団のコンサートを聴きに東京オペラシティへ。反対側の新国立劇場では「トロヴァトーレ」を上演中。上野ではバイエルン国立歌劇場「ナクソス島のアリアドネ」があり、サントリーではアシュケナージ父子のピアノ・デュオ。にぎやか。ってのをTwitterを眺めて確認できるのが今。
●前半はベレゾフスキーのピアノでラフマニノフのピアノ協奏曲第2番。LFJで何度も聴いているベレゾフスキーはやはりベレゾフスキー。こんなに軽々とラフマニノフの協奏曲を弾く人をほかに知らない。凄まじい剛腕。アンコールとして第3楽章の途中からもう一回弾くというのも、なんだか大らかでいい。
●後半はリムスキー=コルサコフの「シェエラザード」。大変すばらしい。特に管楽器のソロはみんな巧くて、「オレがオレが」とたっぷりと歌って聴かせてくれる。オケの巧さにもいろいろあるんだなと思う。ベルリン・フィルやコンセルトヘボウみたいに洗練されたウルトラ細密画みたいなのを全員で描くっていうのも一つだけど、ローマ・サンタ・チェチーリアのようなパート対抗お客様を魅了します合戦みたいな、こっちの懐に飛び込んでくるスタイルも楽しい。プレーヤーから「モテたい」感が発散してるのがいいんすよ。ティンパニのオヤジのけれんみとか、なんともいえない味わい深さ。
●「シェエラザード」終曲の鳥肌級の高揚感に会場は大盛り上がり、アンコールにヴェルディ「運命の力」序曲と、ロッシーニ「ウィリアム・テル」序曲の有名なファンファーレのとこから。途中からだけど、いいじゃないの、みんなここを聴きたいんだから、細かいこと言わずに、みたいな。帰り道は「シェエラザード」を一生懸命思い出して余韻に浸ったけど。

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