●7月に開かれる東京国際ブックフェアにはなんどか足を運んでいる。だだっ広いビッグサイトを会場に各出版社がブースを設ける「本」の見本市で、業界関係者も一般読者も大勢来場する。同時に電子出版EXPOも開催されるので、デジタル・パブリッシング関係の展示もたくさんある。単に情報収集のためなら今時わざわざ足を運ぶまでもない気もするが、人に会うとかデモを見るとかそういう目的があれば行ってもいいのかも。あと本を割引で買えるのでそれが主目的という人もいる。
●で、来年からその東京国際ブックフェアといっしょに「クリエイターEXPO」が開催されるという。これがびっくり。なんと、出版社とか編集プロダクションではなくクリエイターの側が出展するんである! この会場レイアウトを見れば一目瞭然、文筆家ゾーンとか漫画家ゾーンとかデザイナーゾーンとかに会場が区切られていて、その個々のブースにクリエイターが座るという構図。漫画家ゾーンだったら、漫画家さんが一人一個のブースに座ってずらっと並んで、やってきた編集者に作品を売り込むわけだ。ワタシのところに来た資料では、「ブックフェアには大勢の出版社の編集者や偉い人が来場するのでチャンスですよ」みたいなことが書いてあった。出展料は1ブース7万円。
●うーん、スゴい発想だ。出版社や編集プロダクションではなく、クリエイター個人にブースを売るとは。「そんなところでクリエイターを探す編集者なんているの?」と思わなくもないが、業種や業界によってはうまく機能するのだろうか……。
December 16, 2011