February 20, 2012

ノセダ&N響でカゼッラ

●17日はN響定期にジャナンドレア・ノセダ登場。前半のマツーエフ独奏のチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番もあきれるほど豪壮な演奏で聴きごたえがあったが、注目は後半のカゼッラ(カセルラ)交響曲第2番ハ短調日本初演。1909年作曲なのに日本初演。100年放置されてまだ演奏されるチャンスがある交響曲というのもある意味スゴい。全5楽章で思い切り後期ロマン派スタイル。エネスコに献呈された作品なんだとか。随所にマーラー的な響きが聞こえてくる。「復活」パクり度はかなり高いが、ロシア音楽からの影響も垣間見え、ロシアに学んだイタリア人ノセダとしては共感度の高い作品なのかもと想像。終楽章でオルガンが加わって恥ずかしげもなく感動的なクライマックスを築く。饒舌さが楽しい。スクリャービンやラフマニノフの交響曲と同程度には演奏されていい気がする。
●NHKホールのお客さんの入りは良好。日本初演といっても、こういう作品なら喜んでもらえる。かなりブラボーもかかり、大喝采。
●開演前に「演奏は最後の余韻までゆっくりお楽しみください」といったアナウンスが2度あった。最近、曲が終わるやいなや激烈な反応が起きることが目立って増えていたので、苦情があったんだろうか? これはかなり慎ましい表現で、他のオケでは「拍手は指揮者が棒を下ろしてから」とはっきり伝えるところもある。「携帯電話やアラームを切りましょう」「補聴器にご注意ください」「場内で飲食はご遠慮ください」。客席側が望むようにアナウンスは増える。
●18日はLFJクラシック・ソムリエ・サロンとすみだトリフォニーの「ポッジャー祭り」を掛け持ち。すみだ→東京国際フォーラム→すみだと移動。ポッジャー祭りは2公演だけ存分に満喫。ソムリエ・サロンはLFJ公式ブログへ。

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