March 28, 2012

広島交響楽団~「地方都市オーケストラ・フェスティバル」

●昨晩はすみだトリフォニーホールの「地方都市オーケストラ・フェスティバル」の秋山和慶指揮広島交響楽団へ。エルガーのチェロ協奏曲(独奏は首席チェロ奏者のマーティン・スタンツェライト)、ブリテンのイギリス民謡組曲「過ぎ去りし時……」 、ブリテンの「シンフォニア・ダ・レクイエム」というイギリス音楽プロ。アンコールにエルガー「威風堂々」第5番。イギリス音楽好きが集まる雰囲気と、広島県人会的なノリが交錯していて、こういう混沌は結構好き。前日のOEK東京定期にも県人会ノリはあって観光パンフが配られたりしていたが、広響はさらに強力でロビーで広島物産展が開かれ、食い物系が大人気。これから「シンフォニア・ダ・レクイエム」を聴いて平和に思いを寄せようとするも、もみじ饅頭や天ぷら詰め合せが信じられない吸引力でひきつけるのであり、ワタシの足は帝国軍デススターのトラクタービームに捕捉された小船のように物産展へと向かってしまうのであった。
●広響は初めて。しっかりと準備のされたていねいな音楽で、特に後半のブリテンを堪能。地方都市のオケを聴くときは、自分がなにかの拍子でその土地に移り住むことになった場合、果たしてそのオケを定期的に聴き続けるかどうか?と考えてしまう。東京に生まれ育つとピンと来ないかもしれないんだけど、地方都市の場合(大都市圏を除いて)オケは一つ。財政的にも聴衆層としても一つしか賄えないのが普通。だから「このオケは最近イマイチだから別のオケに乗り換える」みたいなことはできなくて、ずーっとそのオケと付き合っていくしかない、そこに住んでいる限り。オケの指揮者も団員もいずれ変わっていくけど、聴く側は変わらないので、ファンの側の当事者意識は猛烈に高かったりする。自分たちのオケ、と。もし広島に住んだら? きっと広響に通うだろう。
●終演後、物産展はまだ開いていたので、もみじ饅頭をゲト。mgmg。

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