●21日(土)は彩の国さいたま芸術劇場音楽ホールでレ・ヴァン・フランセ来日公演へ。エマニュエル・パユ(フルート)、フランソワ・ルルー(オーボエ)、ポール・メイエ(クラリネット)、ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(ホルン)、ジルベール・オダン(バソン)、エリック・ル・サージュ(ピアノ) という豪華メンバーによるアンサンブル。曲目も楽しい。バーバー「夏の音楽」、ルイーズ・ファランクの六重奏曲、モーツァルトのピアノと管楽器のための五重奏曲変ホ長調、ヴェレシュのオーボエ、クラリネット、バソンのためのソナチネ、プーランクの六重奏曲。猛烈にうまい。特にプーランクなんて、まるでCDを聴いているかのような洗練度(というのはヘンだけど……)。しかも愉悦にあふれている。
●ファランクとかヴェレシュとか、なじみの薄い曲も並んでいるけど、客席は盛況。オケの聴衆に比べると体感的には20歳くらい年齢が若いっぽい。吹奏楽系のファンが多いから? で、なんだか客席の雰囲気が違うんすよ、ぜんぜん。すごく前めり気味になって、固唾を呑んで聴いている感、全開。拍手の密度が濃い。このパワー、スピード、キレは年配層には無理(笑)。ダダダダグヮーッ!と湧き上がる拍手。600席の空間が熱い好奇心で満たされていた。
●これで気づかされたんだけど、黄昏感が漂ってる拍手ってないすか。「いい!」でも「つまらん!」でも、どっちでもない拍手。拍手のオートマティズム。気をつけたい(なにに?)。
●休憩中のロビーではCDが飛ぶように売れる。「CDが売れない」なんてどこの異世界の話かと思うほどの売場てんてこまい(死語?)状態。もちろんサイン会あり。ここでは「後でネットで値段調べていちばん安い店で買おう」的なお客さんは存在し得ないので。無敵のリアル。
April 24, 2012