June 11, 2012

EURO2012 C組 スペインvsイタリア

euro2012●うう、眠い……。EURO2012、今回はポーランド&ウクライナが共同開催ということで、この両チームがシード扱いなわけなんだけど、おかげでグループごとに戦力の不均衡ができた、気がする。A組なんてポーランド、ロシア、ギリシャ、チェコの東欧縛りみたいな地味組になってて、その一方でB組はドイツ、ポルトガル、オランダ、デンマークと優勝候補が3つ入ってるみたいな恐ろしい豪華詰め合わせセットになっている(しかもデンマークがオランダに勝ってしまって、さあ大変!)。
●で、C組。スペイン、イタリア、クロアチア、アイルランド。2強2弱なんて言われているが、クロアチアは伝統的にイタリアに強い印象もあって、そうすんなり行くか? そしていきなりのスペインvsイタリア戦は、「これが準決勝くらいだったらなあ」というくらい超絶ハイレベルの好ゲームになった。ひょっとしてこれが今大会いちばんおもしろい試合になる可能性すらあり。
●まずフォーメーションがスゴい。世界王者にして欧州王者のスペインは唯一アキレス腱と思われるワントップをどうするかというと、なんとゼロトップ(笑)。セルヒオ・ブスケツ、シャビ・アロンソ、シャビの前に左にイニエスタ、右にダビド・シルバ、そして中央にセスク・ファブレガスの中盤ファンタジスタ無双。しかし、ベンチに置かれたフェルナンド・トーレスやジョレンテはどんな気分だったのか。ボールは相変わらずよく回ったが(しかし選手たちはピッチに水がまいてないから高速ボール回しができないと不平を述べたという……)、やはりこれだと中央に高さも強さもないので、サイドをえぐってクロスを入れても腰から上のボールにはほとんど期待できないという感じ。でもいいな、おもしろくて。終盤に入ったフェルナンド・トーレスがチャンスをことごとく生かせなかったので、デル・ボスケ監督はこれからどうするのか。
●一方イタリアは、3バックを採用。これは3-5-2なのか。2トップがバロテッリとカッサーノという悪童&元悪童のワルワルコンビ。ピッチの隅でシンナー吸ったりカツアゲしたりしてそうな2トップで、自爆装置付きの強力コンビ。二人とも強力ではあるが、でもイタリア代表の2トップがこの顔ぶれというのも意外というか、かつてのスーパースターたちの時代は去ったというか……。がっしり守って、あとは前線のタレントにお任せというイタリア・スタイルではない。攻める。先制点はイタリアのベテラン・コンビから。バロテッリに代わったディ・ナターレが相手センターバックの間にダイアゴナル・ラン、ドリブルで一人かわしたピルロがドンピシャのタイミングでパスを通して、シュート名人ディ・ナターレがゴール。しかしその直後、スペインはイニエスタ→シルバ→セスクとパスをつないで同点ゴール。
●決定機はまだまだあったが両キーパーとも好セーブ連発で締まった試合になった。イニエスタのドリブルが切れている。終盤、「じゃあ引き分けでいいよね」ムードにならず、攻め合ったのも意外。追いついたスペインにとっても悪くない結果、でもイタリアにとっても終盤運動量が落ちていたので命拾いしたともいえる。こんなハイレベルな試合を最初からしていては、決勝までコンディションが持たないかも。

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