June 18, 2012

週末コンサート&フットボールてんやわんや

●週末のコンサートを時系列逆順で。16日(土)夜はサントリーホールのブルーローズ(小ホール)でヘンシェル・クァルテットのベートーヴェン・サイクル第5回。弦楽四重奏曲第3番、第7番「ラズモフスキー第1番」、第14番。これは圧巻。アグレッシブですさまじくスケールの大きなベートーヴェンだった。「ラズモフスキー」だけでも交響曲一曲以上の聴きごたえ。時間が経つのが早く感じたが、終わったら開演から2時間半を超えていて時計を見て驚く。全曲シリーズの最終公演のみだけ聴けたわけだけど、もしシリーズ通して聴いていたらどれほど印象に残ったことか。
●この日の昼は同じサントリーホールの大ホールで小林研一郎指揮日フィル。シューベルトの交響曲第7番&ブルックナーの第9番の両「未完成」プロ。予想外に端正な「未完成」と、コバケン節炸裂のブル9。ブルックナーにこんなに汗と涙の成分を感じたのは初めて。盛んなブラボーが飛んでいた。指揮者40周年の挨拶もあり、会場は暖かい雰囲気に満たされた。
●15日(金)はNHKホールでアシュケナージ指揮N響。前半にコダーイのガランタ舞曲、バルトークのピアノ協奏曲第2番、後半にR・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」という、聴く側にとっては大変楽しい演目。バルトークはジャン・エフラム・バヴゼ(意外と小柄)のクールで明晰な独奏がすばらしい。アンコールにドビュッシーのアラベスク第1番。「ツァラトゥストラ」は4管編成でオルガン付きの巨大編成による作品なわけだけど、こんなに大編成が必要なんすかね。分厚い響きに浸りつつ、2管編成リダクション版とかできないのかなとふと思う。でもそれじゃ超人には不足か。ホルンに福川氏、トランペットに菊本氏。金管セクション充実。
●EURO2012、今朝のB組については触れないとして、A組の3日目、ロシアがギリシャに敗れ、チェコがポーランドに勝ったため、なんと有利と思われたロシアが脱落。初戦にロシアに大敗したチェコが勝点6で1位通過(これも驚き)。ギリシャとロシアが互いに勝点4で並んだが、最近の欧州スタイルのルールでは得失点差ではなく当該チームの成績が優先されるので、この場合は3試合目のロシアvsギリシャがまさにその当該チームの対戦。ギリシャが2位通過となった。従来型の得失点差ならロシアが勝っていたわけだし、その得失点差はロシアが1位チェコから稼いだもの。不思議な感触を残した。でも納得。

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