●恐ろしいほど予定調和的に進んでしまったスペインvsフランス。スペインがパスを回しまくって攻めて、フランスが守る。スペインはまたノートップの布陣で、セスクを起用、フェルナンド・トーレスをベンチへ。18分に早々とジョルディ・アルバの左サイドからのクロスを走りこんだシャビ・アロンソが頭で叩きつけて先制。後半、シルバとセスクに代えて、ペドロとフェルナンド・トーレスを投入。ペドロがまたぎフェイントからの縦への突破でエリア内でファウルをもらいPK。これもシャビ・アロンソが決めて2-0と完勝。フランスの枠内シュートは一本だけ、ほとんどチャンスはなかった。
●スペインは慎重に勝ったという印象。攻撃的なイメージばかりが先行するが、中盤にシャビ・アロンソとセルヒオ・ブスケツと2枚守備的な選手を置いて、さらにシャビがいて、前線3枚という構成なので、守りも薄くはないし、もう一段攻撃的な布陣を見たくなる。勝ってるけど、楽しいかどうかは微妙。
●次はポルトガルvsスペイン。ポルトガルが勝ち進むと思う。EUROの日程は、準決勝がいちばん不公平(?)になっている。ポルトガルは中五日で、中三日のスペインと戦う。ドイツも中五日で、中三日のイングランドvsイタリアの勝者と戦う。なのでトーナメント表で言うと、A1位vsB2位とB1位vsA2位の山は有利にできている。さらにいえばこの両者の山の中でも、決勝戦を戦う場合、前者は準決勝から中三日、後者はわずか中二日になる。つまり、A1位vsB2位の山は準決勝でも決勝でも有利なコンディションで戦えるわけだ。なぜそうなっているかといえば、A組が開催国ポーランドの枠だからでもあるわけだが、ここはチェコが1位通過し、B2位のポルトガルと戦った。ポルトガルはB組2位で勝ち進んだおかげで、期せずして(?)いちばん有利な仮想開催国コースに途中乗車できたわけだ。
●だからポルトガル優勝かな、と。ドイツは準決勝は有利に戦えるが、決勝が中二日になる。そういう意味でも、ドイツは準々決勝から早くも控え選手を先発させたんだろうし、準決勝の先発をどうするかは要注目。
June 25, 2012