●10日はオペラシティ内の近江楽堂でチパンゴ・コンソート(杉田せつ子vn、懸田貴嗣vc、渡邊孝cemb)へ。これまでにエンリコ・オノフリとの共演で聴いてきたアンサンブルだが、今回は単体での公演(アンサンブル名もオノフリの命名なのだとか)。コレッリのソナタop5を中心にフォンターナ、ジェミニアーニ、ヘンデルらの作品を散りばめたプログラム。ヴァイオリンの杉田さんが師オノフリばりに首に巻いたロングスカーフで楽器を固定するスタイルを披露。親密な空間で、雄弁で精彩に富んだ演奏を楽しんだ。
●そのチェンバロの渡邊孝さんのファースト・アルバム、バッハのゴルトベルク変奏曲が先月コジマ録音からリリースされて絶賛発売中。格調高く、かつ情熱とファンタジーに富んだバッハ。国内盤にしては珍しく一枚に目いっぱい詰めこんだ79分半があっという間に感じられる。奏者自身による精到な解説付き。ジャケットも美しい。
July 13, 2012