●読響の先々のスケジュールを見て驚愕したのだが、来年の1月にご存知交響曲量産王レイフ・セーゲルスタム(セゲルスタム)が指揮台に立つんである。で、そこで自作の交響曲第252番「ヒッグス粒子に乗って惑星ケプラー22bへ」を指揮するという。いつもなら「うぉ!252番って」とその創作マシーンぶりに驚くわけだが、今回は違う。なんと、つい先日CERNで発見されて大ニュースとなった、あのヒッグス粒子だ。恐るべし、セーゲルスタム、時流に乗りすぎ。物理学の「標準理論」の最後のピースを埋めるといわれるヒッグス粒子の発見を予見していたかのごときプログラミング。そしてぜんぜん関係なさそうなケプラー22bがタイトルにくっついていたりする謎度の高さ。「ヒッグス粒子に乗って惑星ケプラー22bへ」。ぜったい書いてる本人も「ヒッグス粒子」の意味わかってないと思う(笑)。
●しかし「ヒッグス粒子」発見は大ニュースになったものの、「ヒッグス粒子」がなにかについてまともに説明できる人はほとんどいないんじゃないかって気がする。本当に難解。理解のために必要となる物理学的素養が半端じゃない。とりあえず「ヒッグス粒子と質量」(キッズサイエンティスト)、HiggsTan(ひっぐすたん)、ヒッグス粒子(日本大百科全書)あたりを読むしか。結構よくできているのが「ヒッグス粒子が見つかったらしいけど、何がすごいのか」(ニコ動)。セーゲルスタムは必見。
July 19, 2012