August 28, 2012

冨田勲「イーハトーヴ」交響曲を大友直人&日フィル、初音ミクが世界初演

冨田勲と初音ミク●27日は東京ミッドタウンで冨田勲「イーハトーヴ」交響曲世界初演公演制作発表記者会見。ビルボードジャパンと日本フィルの共催で冨田勲作曲の新作「イーハトーヴ」交響曲が11/23東京オペラシティにて開催されるのだが、なんと、初音ミクが大友直人指揮日フィルと共演するんである。オーケストラに合唱団が加わり、さらに初音ミクが歌う。
●「イーハトーヴ」は「注文の多い料理店」や「風の又三郎」「銀河鉄道の夜」といった宮沢賢治作品に着想を得た交響曲。「注文の多い料理店」で、さあこれから自分たちが食われるかどうかという場面で、「ここに出てくるのは初音ミクしかない」(冨田勲)ということで、要所要所に初音ミクが登場する。初音ミクの「かりそめのボディ」「パソコンの中からは出られない」といったキャラクター性が、冨田御大のお気に召した模様。
●クラシック畑には「初音ミク、誰それ?」という方もいらっしゃるかもしれないが、彼女はキャラクターを有した歌唱ソフトウェアである。写真は初音ミクのフィギュアを持って登場した冨田先生。これまでMOOGシンセサイザーからオーケストラまでを駆使して数々の名作を残し、「僕にとってはいまだに電気的な音とアコースティックな音の区別はない」という氏だけに、初音ミクを起用しても不思議はない。
●冨田勲、指揮の大友直人とともに会見に出席したクリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之代表は、「これまでも初音ミクはコンサートを行なってきたが、今回は今までと違い初音ミクがオーケストラに合わせなければならない。音だけでなくCGによるモーションも同期しなければならず、技術的なハードルは高いが、めどはたっている。バーチャルシンガーが人間の演奏に合わせるという点で野心的な試みになると思う」と語った。初音ミクは歌って踊るということなので、映像も入るんすね。
●なお、公演では「イーハトーヴ」交響曲に加えて、交響詩「ジャングル大帝」など、これまでの冨田作品も演奏される。冨田ファンと初音ミク。果たしてどういうノリの公演になるのか。

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