●22日(土)は武蔵野陸上競技場でJFLの横河武蔵野FCvsAC長野パルセイロ。この対戦カード、偶然にも天皇杯三回戦と同じ! 最初、対戦カードを見たときは「あ! 天皇杯の次戦は札幌ではなく武蔵野で開催されることに変更されたのね」と納得しかけたほどであるが、違うんである。これはJFLのいつものリーグ戦なのだ。
●先日、BSでも中継されたように天皇杯で横河武蔵野はFC東京に勝利した(そして長野パルセイロはコンサドーレ札幌を下した。このダブル番狂わせにより、来月札幌で長野vs横河武蔵野の天皇杯3回戦が戦われるというおかしなことになってしまった。こんな予定調和を前提としたスケジュールってどうよ?)。この天皇杯効果もあって、武蔵野陸上競技場にはこれまで見たこともないくらい大勢の観客がつめかけていた。しかも驚くべきことにアウェイの長野からもオレンジユニのサポが大勢やってきた。入場者数はなんと1300名超! 普段はその半分くらいか。
●遠くからのフリーキックで岩田啓佑がゴール前にボールを蹴りいれるたびに、場内がどよめく。FC東京戦のゴールをみんな思い出して。こういうのがいいんすよー。
●しかし自力は長野が上。開始時点でJFL首位を走る長野に対して、武蔵野は守る展開。前半はそれでもチャンスをいくつか作っていたが、後半はほとんど防戦一方。84分にPKの笛が吹かれ、長野の10番宇野沢祐次がこれを決めて0-1。宇野沢は随所に見事なテクニックを見せてくれた。この1点でもう決まったかと覚悟したが、直後の87分に今度は武蔵野がPKを得て、富岡大吾(元長野)がかろうじて決めて1-1のドロー。貴重な勝点1をゲット。
●長野県といえばJFLからJ2へと昇格した松本山雅を思い出すが、長野市をホームタウンとする長野パルセイロも相当に盛り上がっている模様。アウェイ側スタンドの応援からもJリーグを目指しているクラブならではの熱さを感じた。武蔵野はJを目指していないので(近年JFLで準優勝したこともあるのだが)、どうしてもああいう雰囲気にはならない。客席にはキッズが多く、試合中も幼児が通路を走り回って遊んでたり「お父さ~ん、まだ終わらないの~」とか言って退屈してたりとか、3部リーグらしいゆるい雰囲気がある。これはこれですばらしいもの。
●ところで札幌で開かれる天皇杯の長野vs横河武蔵野だが、10月10日、つまり平日夜の開催となっている。これは問題じゃないだろうか。武蔵野は全員アマチュア選手。平日の夜に札幌で試合をするとなったら、選手たちは二日間も仕事を休む必要があるのでは。「プロもアマもいっしょになって日本一を決める」という天皇杯のフォーマットは、いろんなところで矛盾をきたしていると思う。
September 24, 2012