●どういうわけか、ポーランドで開催されることになったニッポンvsブラジルの親善試合。ブラジルはブラジルで試合をやるより欧州で試合をしたほうが選手を集めやすいわけだけど、今やニッポンもそうなったというところに感慨。でもなんでポーランド?
●この試合、0-4と大敗してしまったわけだけど、いろんな見方があると思う。ワタシの気分だと、1-0で勝ったフランス戦より、断然このブラジル戦のほうが好き。負けたのは悔しいし、線審のミスがなかったり、ポストが活躍しなかったら、もっと点を取られていてもおかしくないんだけど、なんていうか、これってブラジル相手(かつ親善試合)でもなきゃ実現しないようなノーガードの打ち合いじゃないすか。いまどきこんなオープンな攻め合い、なかなかない。
●フランス戦では全力メンバー本気印の前半45分、ニッポンはまったくサッカーをさせてもらえなかった。後半に勝ったとはいっても、ああいう親善試合の後半は勝敗にカウントされないもの。勝ったけど、敗者の烙印を押されていた。でもブラジル戦は90分、ニッポンも攻めてたし、ガンガンと相手のディフェンスを崩してた。前線の選手たちの華麗なボール捌きなんて、見ててため息が出る。ブラジル相手にニッポン、こんなことできちゃうの? 本田も香川も乾も清武も中村憲剛も遠藤もみんな絶対楽しかったはず。悔しい、でも楽しい! 結果主義で戦術にがんじがらめになったサッカーがつまらないとは言わないけど、せめてブラジル相手にやるんだったらこれくらいの花火を打ち上げないと。ゴールはパウリーニョ、ネイマール、ネイマール、カカ。へえ、ブラジル、カウンターアタックが上手じゃないの(と言ってみたかった!)。
●日本の出場選手。GK:川島-DF:内田(→酒井宏樹)、吉田(→栗原)、今野、長友-MF:遠藤、長谷部(→細貝)、中村憲剛(→乾)-FW:清武(→宮市)、香川、本田。トップに本田を置いた。前田がいないなら他の選手より本田を置くほうがいいというか、ノートップ・スタイルというか。しかし本田のフィジカルの強さを見ると、前に置く気持ちがわかる。本田、香川はやはり一段図抜けた感じ。乾が生き生きとプレイしていて、ブラジル代表と試合できる喜びが伝わってきた。ブラジル相手に物怖じせずに仕掛ける若者たち。時代は変わった。
October 17, 2012