●20日はサントリーホールでラザレフ指揮日フィルで、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲(川久保賜紀)、プロコフィエフの交響曲第6番。本来なら2011年6月に終わる予定だった「プロコフィエフ交響曲全曲演奏プロジェクト」の最終回。前半の流麗なチャイコフスキーもよかったんだけど、めったに聴けないプロコフィエフの6番を聴けたのがなによりうれしい。ラザレフと日フィルは準備万端、磨きをかけた演奏に熱風を吹き込み、晦渋さを感じさせない雄弁なプロコフィエフを聴かせてくれた。
●この曲って、意外と好きな人が多いみたいなんすね。第2楽章は圧倒される。でも終楽章の唐突さ、投げやりな軽快さはかなり謎。カッコ悪さを装うのはマーラー第7番「夜の歌」終楽章と同様のノリなのか。
●ラザレフって「ドヤ顔」を見せてくれるじゃないですか。曲が終わると同時にクルッと客席を向くおなじみの「ドヤフィニッシュ」のみならず、演奏中も完全に客席に体を向けて指揮しながら「どうですか~お客さん、この音楽、最高でしょう~」みたいな表情を見せて、盛り上げてくれる。以前リハを見学させていただいたときに、やっぱり曲の途中で客席側(関係者しかいない)に向かってグワッて体を向けてこちらを見るので何事かと驚いたんだけど、あれはまさにリハーサルだったのだと本番で気づいた。
●最近知った言葉。ドヤリング。ラザレフとはなんの関係もない。ノマドな人を指すっぽい。
October 22, 2012