●優勝争い、残留争い、昇格プレーオフとこの時期は一大イベント目白押しなJリーグ、あと一節を残してサンフレッチェ広島の初優勝が決まった。広島サポのみなさま、おめでとうございます。2位仙台がホームで残留をギリギリで争う新潟に負けたために、最終節までもつれることなく(傍から見れば)あっさり決定。得失点差28も文句なしにリーグ1位で、実力通りの結果。チームを作ったペトロヴィッチ監督が浦和に去って、代わって森保一が監督に就任した時点ではどうなるのかなあと思ったけど、攻撃サッカーを継承しているのはリーグ2位の得点力にもあらわれている。森保は監督初経験にして、元Jリーガー日本人監督としては最強の実績を手にしたのでは?
●で、広島がリーグ2位の得点力なら1位はどこかというと(あと一節を残した現時点で)、66ゴールを挙げているガンバ大阪。にもかかわらず、残留争いのまっただなか。これだけ攻撃できているのにリーグワースト2位(先に降格を決めている札幌に次ぐ)の63失点は普通じゃない。成功していたチームが継続性のない監督交代でここまで崩れてしまうものなのかと思うと戦慄。
●もうひとつ降格争いをギリギリで踏んばっている新潟はガンバの正反対で、失点がマリノスと並ぶリーグ最少(!)の33点を誇りながら、得点が札幌に次ぐワースト2位。最終節はホーム札幌戦なのでこれに勝つのは必須としても、残留するためにはガンバ大阪と神戸がともに勝利を逃す必要がある。ただ、神戸と得失点差で並んだので、新潟が勝ち神戸が引分けなら必ず新潟が得失点差で上回るわけだ。神戸がすでに優勝を決めた広島とホームで戦うというのは少し神戸に追い風が吹いている面もあるが、新潟の逆転残留も十分ありうる。毎年毎年落ちそうで最後に粘って残留する大宮は、マスコットが神社に祀られてお守りとかになってもおかしくないレベル。ていうか以前販売されてたっけ、お守り。
●で、昇格プレーオフは決勝で大分がJEF千葉を破って、6位といういちばん不利なポジションから昇格枠をゲット。この試合はテレビで見ていたけど、千葉が優勢に試合を進めていた。攻守のバランスもよく、得点もできそうだし、仮にそのまま0対0で終わってもリーグ戦5位の千葉が昇格できそうなものだったが、土壇場で大分の林(元JEF、オシム時代のスーパーサブだっけ?)がディフェンスラインの背後に飛び出て、ループシュートを決めた。因縁を感じる。結局、昇格プレーオフは準決勝も決勝も3試合すべてで「引分けでも勝ち進める」側が負けたわけだ。この「引分けでも勝ち進める」というチャンピオンズ・リーグ第2レグみたいなアドバンテージがことごとく裏目に出るというのはなんなんすかね。
November 26, 2012