●復習ってわけでもないんだけど、たまたま目についたのでNonsuchに録音したスティーヴ・ライヒ「ドラミング」を。part2以降を再生してみて、昨晩のコリン・カリー・グループとの隔たりを改めて実感。これはすごく精緻にできていて(録音だし)、おかげでむしろ静的な印象。やさしくて繊細な音楽。パート2でマリンバにボーカルを重ねるところも音色もとてもよく調和している。パート3の口笛も。ライブじゃこうはいかない。コリン・カリー・グループから伝わってきたのは、もっと熱気にあふれていて、汗の飛び散るような音楽。「ライブ」って言葉がふさわしい。PAの設定ひとつでずいぶん違って聞こえるだろうとは思うけど。
●ところで、part2からpart3への移行部でグロッケンシュピールがだんだん「近づいてくる」のを聴くと、ワーグナー「ラインの黄金」を連想しないすかね。おー、ニーベルハイム来たかー、的な。リズミカルにマレットを振る姿が、やがて採掘労働に勤しむ侏儒たちに見えてくる。
●告知を。USENさんの番組「B68 ライヴ・スペシャル ~CLASSIC~」、今月はワタシのナビゲートで佐渡裕指揮兵庫芸術文化センター管弦楽団のライブ音源をご紹介。上旬と下旬と一プログラムずつ、USENなので各回毎日リピート放送中。
December 6, 2012