January 17, 2013

ジンマン&N響のブゾーニ、シェーンベルク、ブラームス

●16日はサントリーホールでジンマン&N響。前半にブゾーニの「悲しき子守歌~母の棺に寄せる男の子守歌」op42、シェーンベルクの「浄められた夜」、後半にエレーヌ・グリモーの独奏でベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番。ブゾーニは初めて聴いたけど、これはおもしろい。鈍色のくすんだ響きの雲海から綿々と紡ぎだされるエレジー。フルート3、オーボエ1、クラリネット2、バス・クラリネット1、ホルン4、ゴング、チェレスタ、ハープ、弦という独特の編成を用いた抑制的なオーケストレーションが効果的で、録音で聴いた印象よりもずっと玄妙で味わい深い。シェーンベルクと並べられたのでブゾーニ版「浄夜」という気もしなくはない。初演は1911年のマーラー指揮ニューヨーク・フィルで、マーラーの最後の公演だったとか。続くシェーンベルクの「浄められた夜」は雄弁さよりも澄明さ、透明感が前面に出され、2曲合わせてひめやかな典礼風の雰囲気を醸し出していた。
●後半はグリモー無双。フォトジェニックな風貌に反して荒々しい。崖っぷちのブラームス、猛然と。
●都内の雪はかなり融けてきたが、道はところどころ滑りやすい。大雪が降ったといっても、雪国のように翌日、翌々日に畳みかけるようにさらに降り積もったりはしないのが救い。そして、グアルディオラが来季からバイエルン・ミュンヘンの監督に就任するというニュースが。うーん、どうかな。

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