April 15, 2013

ウンジャン&N響、ムローヴァのショスタコーヴィチ&ラフマニノフ

●13日はNHKホールでピーター・ウンジャン指揮N響定期へ。ウンジャンは東京クヮルテットの第一ヴァイオリンだったあのウンジャン。N響初登場。
ショスタコーヴィチ。忘れないでくれオレを●前半はムローヴァの独奏でショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番。この曲、最近演奏頻度がすごく高くなってないすか。オケ連の「日本オーケストラ連盟ニュース」に掲載されていた2011年の日本のプロオケ定期で演奏された曲ランキングを見ると、第1位がシベリウスの交響曲第2番で、第2位がこのショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番だって言うんすよ(同点でR・シュトラウス「ばらの騎士」組曲)。これ以外にも昨年のLFJでも演奏されていたし、もうすっかり人気曲。わかるような、わからないような……。ムローヴァ入神の独奏。この曲、第3楽章からカデンツァを経て第4楽章に入る部分とか、ホントにすばらしいんだけど、しかし催鬱作用(←そんな言葉あったっけ?)も半端ない。ああ、ショスタコって。
●後半はラフマニノフの交響曲第2番。前半は独奏者とのバランスを保っていたオケのエネルギーが全開され、メリハリのきいた雄弁なラフマニノフ。情感豊か、でも引きしまっている。弦楽セクションの響きが美しい。ウンジャン、恐るべし。元東京クヮルテットの、なんていう肩書は忘れたほうがよさそう。後ろから見た指揮姿がアシュケナージを思わせるんだけど、タイプはまったく違う。これは会心の一撃なんじゃないかな、と思ったけど客席の反応は割れたかも。

このブログ記事について

ショップ