●もう先週だけど備忘録的に。17日はNHKホールでフェドセーエフ&N響。前半がショスタコーヴィチの交響曲第1番で、後半がチャイコフスキーの弦楽セレナード、ボロディンの「イーゴリ公」序曲&「だったん人の踊り」というプログラム。スゴい、「だったん人の踊り」で終わるなんて。チャーハン大盛りに餃子つけたみたいな満腹感。帰り道にTwitterを見て、同じ時刻にテミルカーノフ&読響もショスタコーヴィチの1番を演奏していたと知る。東京で同時多発タコ1の夜。
●19日はオペラシティで秋山和慶&東響。ドビュッシー/ビュッセル編の「小組曲」、ミシェル・ベロフの独奏でラヴェルのピアノ協奏曲を「両手」と「左手」両方、おしまいにラヴェル「ラ・ヴァルス」。整然として明快な「ラ・ヴァルス」がすばらしかった。グロテスクな歪んだワルツという作品のダークサイドとは距離を置いた、洗練された響きによる清冽なラヴェル。
●「左手のためのピアノ協奏曲」はなんど聴いても「以下略」で唐突に終わる気がしてしょうがないんだけど。でもパウル・ヴィトゲンシュタインは偉大。
●もしヴィトゲンシュタインが失ったのが左手だったら、「右手のためのピアノ協奏曲」が誕生したのだろうか?
May 22, 2013