●なんということか。録画で観戦するつもりだったのに、朝、仕事をしようとPCの電源を入れるやいなや結果バレしてしまった。トホホ……よりによってこんな超絶好ゲームで結果バレするとは。
●こんなにスペクタクルな試合はない。だって、4-3で負けたんすよ? いつぞやのフランス戦みたいに手も足も出ないのに1-0で勝った、みたいな試合よりずっといい。というか、ザック・ジャパンのベストマッチのひとつと言いたいくらい。ニッポンはGK:川島-DF:内田(→酒井宏樹)、今野、吉田、長友-MF:遠藤、長谷部(→中村憲剛)-岡崎、本田、香川-FW:前田(→ハーフナー・マイク)。現在の標準ベストメンバー。
●一試合のなかにサッカーのありとあらゆる要素が詰まっていた。華麗なパスワーク、完璧なボレーシュート、主審の誤審PK、その誤審を帳消しにする意味不明PK、オウンゴール、11人全員守備、オフサイドの幻のゴール、完璧なセットプレイ、ポストとバーの活躍……。イタリアのほうがラッキーだった。最終的にイタリアが勝点3をゲットしたのは、「経験の差」なのだろうか。そうかもしれないが、それはしばしばサッカーの神様が気まぐれを起こす蓋然性の問題であって、バルサばりのパスワークで相手を翻弄したのはニッポンのほう。ブラジルの観衆がついにニッポンのボール回しに「オーーーレーー!」を叫び出したんだから、現実の光景とは思えない。選手たちは「結果が残せなければ一緒」と口々に言ってるけど、どうかな。ブラジルの地で、イタリア相手に「オーーーレーー!」だよ? フットボール的文脈においてこれ以上の勝利の瞬間があるだろうか。
●現地は蒸し暑かった模様。ニッポンは中三日、イタリアは中二日。前のブラジル戦でニッポンはコンディションが悪かったが、2試合目となると上がってくる。一方、イタリアはコンディションが低下。その差は大きかったはず。イタリアの中盤構成はピルロ、モントリーヴォ、デ・ロッシ、ジャッケリーニ、アクイラーニ、トップにバロテッリ。ブランデッリ監督は前半30分でアクイラーニを下げてセカンドトップ調のジョヴィンコを入れる積極的な采配。ピルロがニッポンのディフェンスのプレッシャーでなんどかボールを失っていたのが衝撃的。ニッポンは香川が機能して、本田とともに攻撃の中心となっていた。ゴールは順に本田(PK)、香川、デ・ロッシ、内田(オウンゴール)、バロテッリ(PK)、岡崎、ジョヴィンコ。
●ジャッケリーニってチェゼーナ時代に長友と左サイドで名コンビを組んでいた選手じゃないすか。そのジャッケリーニがユヴェントスに移籍して、長友はインテルに移籍した。ともにビッグクラブに移籍した二人が、代表選手としてコンフェデ杯で対戦する……。どんなサッカー・マンガの筋書きなのか。てか、これ現実だし。
●この試合だけでもザッケローニを監督に招いた価値がある。
June 21, 2013