●武蔵野文化事業団のTwitterアカウントによれば、1日、武蔵野市民文化会館小ホールで開催されたジョルジュ・プルーデルマッハーの演奏会で、アンコールとしてベートーヴェンの「ディアベリ変奏曲」が演奏されたとか。まさかの大曲、約50分。
https://twitter.com/musashino_bunka/status/374173816508784640
●ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏会のシリーズ最終日ということで、第32番ハ短調op111の後に、アンコールで「ディアベリ変奏曲」。このボーナスステージ突入感はスゴい。超お得というか、イヂワル?というか……。
●大曲のアンコールといえばルドルフ・ゼルキンのエピソードを思い出す。彼がまだ17歳だった頃、共演者のアドルフ・ブッシュになにかアンコールを弾くように促された。ゼルキンは「でも、なにを弾けば?」と尋ねると、ブッシュは「バッハのゴルトベルク変奏曲」と答えた。ゼルキンはこれを真に受けてステージに戻り、おそらくは小一時間ほどかけて、大作ゴルトベルク変奏曲を弾き切った。本人談によれば「演奏が終わったころにはホールには知人と共演者しかいなかった」。
●武蔵野のお客さんは最後まで堪能したにちがいない。トイレが気になる人を除いては。