●台風が来たり、ベラルーシvsニッポン戦の録画がたまってたりするのだが、まずは13日から。サントリーホールでジョナサン・ノット指揮東京交響楽団へ。ノット新音楽監督就任発表後、最初の顔合わせでR・シュトラウス・プロ。「4つの最後の歌」(クリスティーネ・ブリューワー)と「アルプス交響曲」。ノットは日本でポストを持つことを新たな旅にたとえていたけど、旅路はアルプス登山から始まった。見たこともない絶景を見せてくれる一大スペクタクルというよりは、一歩一歩眺望を楽しみながら満喫する山歩き。壮麗で抒情的な「アルプス交響曲」で、東響の響きのパレットに新たな色彩が加わった感も。ただ、これはまだ第一章にすぎないはず。旅はこれから。来年4月は就任披露としてマーラーの9番他。
●15日はすみだトリフォニーホールでマレイ・ペライアのリサイタル。しかし台風が近づいている。予報によれば関東でのピークは深夜から明け方だろうから、帰宅する頃までは電車も問題なく動いているはずと見て、土砂降りのなかを出かける。ペライア、嵐を呼ぶ男っていう感じではないんだけど。前半にバッハのフランス組曲第4番とベートーヴェン「熱情」、後半にシューマンの「ウィーンの謝肉祭の道化」、ショパンの即興曲第2番、スケルツォ第2番。さすがに台風を避けた方も多いのか客席は空いていたが、その分、熱心なお客さんたちによって客席は沸いた。特に後半を堪能。詩情豊かではあるんだけど、意外にハイテンションでドラマティックで、やっぱり嵐を呼ぶ男なのかも。アンコールにショパン3曲。終演後は急いで帰宅、途中でどんどん風が強くなってきて、あと少し台風の速度が速かったら危なかったかも。と思っていたら、若いカップルが大はしゃぎしながら強風のなかを走っていた。台風、楽しそう。
●今ちょうどルプーも来日中なんすよね。ペライアとルプーがばったりホテルで出くわしたという話を聞いて、だったら二人でモーツァルトの2台ピアノのためのソナタを弾いてくれんかな、と軽く妄想する。→懐かしのジャケ、二人とも若い。
October 16, 2013