●うーん、これは痛い。マリノスvs新潟戦、なんと、ホームで負けてしまった。最後から2番目の今節、マリノスは勝てば9年ぶりの優勝が決まるということで、日産スタジアムに6万人の入場者。かろうじてテレビ観戦できたのだが、なんとなく試合前から「勝てるもの」と思っていた。新潟ってマリノスにとって鬼門なのに。
●GK:榎本哲也-DF:小林、中澤、栗原、ドゥトラ-MF:富澤、中町(→ファビオ)、兵藤(→藤田祥史)、中村俊輔、齋藤学-FW:マルキーニョス。ベストメンバー。試合は序盤から新潟が前線から強烈なプレスをかけまくってきた。特に8番レオ・シルバの俊輔へのプレッシャーがキツい。むしろこちらがプレスをかけたかったのだが、逆に新潟に試合を支配されて、耐える展開に。
●とはいえ、この形、マリノスにとってはそれほど想定外の事態でもなかったはず。相手が序盤から飛ばしてきたときは、リスクを最小限に抑えながら強固な守備力で耐え、後半、ラインが間延びしてきたところからボールポゼッションを高めて、1-0で仕留める、みたいな形は今季何度もあったと思う。実際、後半に入ると新潟の猛烈なプレスはなくなり、選手間の距離が広がって、完全にマリノスペースに。何度か相手のディフェンスを崩し、あとは残り時間内に1ゴールを奪えるかどうか、時間との戦いといった雰囲気に。勝ちゲームの流れにしっかりと乗っていた。
●が、後半27分、新潟のコーナーキックから、栗原が横に弾いたボールが川又の正面にこぼれ、これを豪快に蹴りこまれて失点。どんなにゲームを支配していても、セットプレイからのこの種の失点は防げない。「勝てば優勝」だったのが、残りわずかな時間で、できれば2点、最悪1点で引き分けたいという状況に変わってしまった。で、ここからが良くなかったと思う。焦りからか、確度の低いパワープレイに頼って時間を空費してしまった。藤田とファビオを投入するという樋口監督の采配に従ったプレイではあったんだろうけど、守備が疎かになり、ロスタイムにカウンターを食らってさらに失点。0-2。最後の最後は1バック4トップくらいになっていたかも。失点後も同じペースで戦っていれば十分に追いつけるチャンスもあっただろうが、「2点取ってなんとしても優勝を決めたい」という気持ちがゴールを遠ざけた感あり。
●で、他会場の結果だが、広島は順当に湘南に勝利して、マリノスとは勝点2の差で最終節を迎えることに。浦和は鳥栖に敗れて圏外に。代わって3位に上がった鹿島にも数字上の可能性は残されているが、得失点差が壁となる。最終節に鹿島vs広島という対戦が残ったところになんともいえない妙味を感じる。マリノスはアウェイで川崎戦で神奈川ダービー。とにかく「勝てば優勝」なのだからマリノスの優位は変わらないのだが、引き分け以下の場合、広島は勝てば優勝となる。
●感覚的には「ほぼ決まり」と思える差を2位につけていたのが、あっという間に背中の後ろにまで迫られて慌てているといった状況。ひょっとすると、最後に連敗して優勝が決まるという可能性も十分ありうるのだが、さて。
November 30, 2013