March 8, 2014

週末フットボール通信~徳島ヴォルティスvsセレッソ大阪

徳島ヴォルティス●テレビ観戦ではあるが、久々に生中継でJリーグ。徳島ヴォルティスvsセレッソ大阪。J1昇格初めてのホームゲームである徳島ヴォルティスと、W杯得点王フォルラン加入のセレッソ大阪の対戦ということで、NHK-BSが中継してくれた。ていうか、ヴォルティスってなに? あ、渦なの。鳴門の渦潮。
●しかし目当てのフォルランはベンチスタート。オーストリアでウルグアイ代表戦に出場して、帰国したばかり。セレッソはほかにキーパーのキム・ジンヒョン、中盤の山口蛍がそれぞれ代表戦帰り(柿谷は発熱で代表離脱)。それにしてもセレッソの選手層は厚い。フォルランがいなくても、柿谷と杉本健勇のツートップで、攻撃的な中盤に南野と長谷川アーリアジャスール(東京から移籍。元マリノス)。中盤の底は山口と扇原で堅牢。これでベンチにフォルランと永井龍がいる。過去に移籍で香川、乾、清武を放出しているのにこの陣容なんだから。
●セレッソの監督は今季からポポヴィッチ。ボール・ポゼッション重視の攻撃的なサッカーを展開するはずで、納得の人選。フォーメーションは4-4-2。個人能力でも組織力でもセレッソが上回り、試合は立ち上がりからセレッソがボールを支配。前半10分、ゴール前のフリーキックの場面では、山口が蹴って、これが相手の壁をきれいに巻いてゴール右上に収まった。慎重にコースを狙ったキックで、試合後のコメントでは「自信があった」とか。
●徳島は序盤からディフェンスラインを上げられず、セレッソの選手にスペースを与えてしまい、耐える展開に。失点直後の13分にはセレッソの左サイドからのクロスに対して、中央で徳島の千代反田がオウンゴール。戻りながらのディフェンスで足を出したところで、きれいに自分のゴールに叩き込んでしまうというセンターバックの宿命。序盤で2失点したことから、選手が下を向いてしまった。
●その後はセレッソも相手に合わせてペースダウンしてしまい、やや単調なゲームに。後半19分に南野に代わってフォルランが入ると、いったんは活気づいたものの、フォルランの見せ場はなし。移動もあってか、まだまだフィジカル・コンディションは上がらず、チームにもフィットしていない。現状、4年前のW杯とは別人。どうしよう、このまま最後までこんなコンディションだったら……と思わなくもない。前にも書いたけど、セレッソの若手攻撃陣がフォルランをベンチに追いやるのでは。
●後半は徳島にもシュートチャンスが増えた。ここまでの2試合は苦労しているが、徐々にJ1に順応してくるのでは。前線のドウグラスに合わせる形が多かったが、攻撃はもう一工夫ほしいところ。柿谷はJ2時代の徳島にレンタルされてブレイクしたという経緯があるので「恩返し」のチャンスだったが、人を使うプレイが多く、消極的な感も。しかし、柿谷は徳島新聞に感謝の全面広告を出したそうなので、これは猛烈にカッコいい。本当に徳島に思い入れがあるのだと伝わってくる。

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