June 18, 2014

グループG ドイツ対ポルトガル、進撃のドイツ人

ドイツ●開催国ブラジルが世界中のサッカー・ファンにとっての永遠のアイドルだとすれば、ドイツは大会に不可欠の嫌われ者だろうか。とにかくワールドカップになると憎らしいほど強い。異常なくらいの決勝進出率を誇る。選手たちはフィジカルにすぐれ、よく走り、規律があって、気持ちが強くて、あきらめない。しかも大男たちのチームと思っていたら、最近はどんどんテクニシャンもあらわれて、スペクタクルな攻撃も見せるようになってきて、もうホントに手が付けられない。ここ最近はスペインの「ティキタカ」職人芸サッカーがかろうじてドイツを食いとめてくれていたのだが、いよいよスペインに黄昏が訪れたのだとしたら、だれがドイツを食い止められるのだろうか。
●なのでポルトガル目線で試合を見たが、恐れていた通り、あの技巧派ぞろいのポルトガルがボールを保持できない。ドイツの中盤の鋭いプレスにどんどんボールを失う。クリスチャーノ・ロナウドだけは別格だが、どこか悟ったような表情にも。
●前半12分、ゲッツェがペレイラに倒されてドイツはPKをゲット。ミュラーが難なく決めて1対0。前半32分にはクロースのクロスボールにフンメルスが頭で合わせて2対0。その後、ペペがつまらないレッドカードをもらってしまい退場、試合はあっさりと壊れた。こうなるともう試合をまじめに見るのは難しい。前半アディショナルタイムに3点目、後半33分に4点目が入って、ドイツが4対0で勝利。ポルトガルにはなんの可能性もなかった。ドイツはあまりにもドイツらしく開幕を迎えた。スタンドで大喜びするメルケル首相。せめてブラジルで開催された今大会くらいは、決勝で南米対決を見たいものだが……。
●そうそう、終了直前のポルトガルのフリーキックの場面で、ドイツは壁を2枚しか立てなかった。「壁不要論」を思い出す。

ドイツ 4-0 ポルトガル
娯楽度 ★
伝説度 ★

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