●映画「マレフィセント」を見てきた。これは「眠れる森の美女」モノなので、チャイコフスキーとの名作バレエとの関連からも必須科目のような気がして。「眠れる森の美女」そのものにも様々なバリエーションがあるが、この映画はオーロラ姫に呪いをかける魔女マレフィセントを主人公として、彼女の視点から描いた物語になっているところが秀逸。なぜマレフィセントは、オーロラ姫を眠りにつかせるにいたったのか。その背景がしっかり描かれていて、現代的な視点でも納得のゆく「真実の愛」の物語になっている。つまり、「眠れる森の美女」という物語のすぐれた新演出とでもいうべきか。マレフィセント役はアンジェリーナ・ジョリー。美しくて邪悪。
●ダークファンタジーではあるけど、なにしろディズニー映画なので安心感は半端ない。設定の妙に対してプロットは意外性に乏しいようにも感じるが、それでも見てよかったと思える傑作。90%マレフィセント視点で見るべき映画なんだけど、大人の男性が見る場合はステファン王にも共感を寄せたい。あの「翼」を後生大事にしまっておくあたりにコレクター気質を見た。
●上の予告編では、チャイコフスキーのおなじみのあの曲が、この映画にふさわしい雰囲気のアレンジで歌われている。
July 17, 2014