July 27, 2014

練馬文化センターでラモー「プラテ」

●24日は練馬文化センターでラモーのオペラ「プラテ」。まさかこんな会場でバロック・オペラの上演があるとは。この公演の成り立ちをぜんぜん知らないのだが、なんと、ジョイ・バレエストゥーディオというバレエスタジオが主催しているんである。しかもこれは同団体による2012年の日本初演の再演。なので客層も含めてかなりバレエ寄りの公演ではあるんだけど、音楽のほうのキャストもしっかりしていて、ピットに入るのは野澤知子指揮の古楽アンサンブル・プラテ(メンバー表には他団体でおなじみの名前多数)、プラテ役にはエミリアーノ・ゴンザレス・トロ、ジュノン役にマチルド・エティエンヌを招聘。大いにアウェイ感のある公演だったんだけど、音楽はもちろん、視覚面も含めて思い切り楽しんだ。愉悦に満ちたラモーの音楽にどっぷりと浸る。
●物語は天上の神様たちのコメディ。最高神であり雷の神様ジュピテルと風の女神ジュノンが夫婦ケンカをして地上の天候は嵐続き。そこでうぬぼれ屋のカエルの女王プラテをだましてジュピテルとニセの結婚式を開いて、ジュノンを嫉妬させておいて、最後は笑い話で丸く収めようというお話。もてあそばれるプラテがかわいそうすぎて、しんみりしてしまう(笑)。まあ、ストーリーは添え物のようなものではあるんだけど、あまりにトロが芸達者なので。カエルって、フランス語でも「クワッ!クワッ!」って鳴くんだ。字幕が投影式で読みづらかったのは惜しい。
●この日、ちょうど開演前からゲリラ豪雨が始まって、休憩中も雷が鳴っていた。まるで物語に合わせたかのよう。終演すると雨がすっかり止んでいたのは、ジュピテルとジュノンの仲直りの証拠。
●ところで今年は北とぴあ国際音楽祭でも「プラテ」が上演されるんすよね。まさか、一年で「プラテ」が2回上演されるとは。片や練馬区、片や北区というのもなんだかぐっと来る。

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