●最近、オーケストラのサマーコンサートなどでジョン・ウィリアムズの「スターウォーズ」組曲が演奏される場合、中身は「メイン・タイトル」「レイア姫のテーマ」「帝国のマーチ」「ヨーダのテーマ」「王座の間とエンド・タイトル」の5曲というのが相場っぽい。スコアもこの形で出版されているようだし。
●で、録音で「スターウォーズ」組曲といえば、ズービン・メータ指揮LAフィルの懐かしの名盤があるわけだが、この「スターウォーズ」組曲は「スターウォーズ」第1作(エピソード4)公開直後に録音されたものなので、現行版の組曲とは選曲が異なる。この時点ではまだ「帝国のマーチ」は存在していないし、ヨーダという登場人物もいないので。「メイン・タイトル」「レイア姫のテーマ」「リトル・ピープル」「酒場のバンド」「戦い」「王座の間とエンド・タイトル」という6曲で組まれていた。
●久々にメータ盤を聴くと「酒場のバンド」と「戦い」が懐かしい。「戦い」を現行組曲の「ヨーダのテーマ」と差し替えてもいいんじゃないかと思ったり。この録音はリリース当時に聴いて、ロンドン交響楽団のオリジナル・サウンドトラックと演奏が違うという点でまるでパチモンのように思っていたのだが(スマソ)、今にして思うと貴重。タメないところでタメて、タメるところでタメない的な違和感はあるものの、筆圧の強いぶつ切りマッチョなメータ節を堪能できる。
●しかし「スターウォーズ」は実演だとなかなかの難物なんすよね。ブラスセクションのしんどさもさることながら、パーカッション、特に叩きまくるティンパニをそのまま強打すると、スペースオペラというよりは「だったん人の踊り」的な土臭い何かになってしまうというか。
August 28, 2014