●Sony Music Foundationの30周年記念コンサートシリーズとして、「10代のためのプレミアムコンサート」が開催されている。10代の若者に最高のクォリティの音楽を特別価格で聴いてもらおうというこのシリーズ、これまでに第1回「アラン・ギルバート&ニューヨーク・フィル」、第2回「ベルリン・フィル・ホルン・カルテット」が開かれ、次回が10月5日の第3回「アルカント・カルテット」。後に続くレ・ヴァン・フランセや小菅優&河村尚子のピアノ・デュオと比べても、シリーズ全体でぶっちぎりで10代にとってなじみの薄いのがこの回だと思う。だって、弦楽四重奏。オケでもなくブラスでもなくピアノでもなく、カルテット。
●なので紹介しておくと、この公演、アルカント・カルテットとしてのスメタナ「わが生涯より」、シューマンの弦楽四重奏曲第1番の演奏のほかに、ジャン=ギアン・ケラスの無伴奏チェロ、タベア・ツィンマーマンの無伴奏ヴィオラ、アンティエ・ヴァイトハースとダニエル・ゼペックのヴァイオリン二重奏などが置かれている。各々の楽器をまず聴いてもらって、それから四重奏へとつなげるような展開だろうか。
●10代向けのチケットは1500円と格安。実はこの10代は「小学校1年生〜19才」と定義されており、また保護者は2500円ということなので、たとえば小学1年生のお子さんといっしょに保護者として行けば大人でも堂々と聴けるわけだ。自分が聴きたいがために子供を連れていくという作戦も大アリだと思う。本来の趣旨にもかなっているはずだし。
September 3, 2014