●まだセミは鳴いているものの、気候的にはもうすっかり秋。今年の夏は遅く始まって、早く終わってくれた。昨年は9月が終わるころになってもエアコンがフル稼働していた気がするが、今年は8月末からもう冷房要らず。まるで高地に避暑に来たみたいではないか……。
●ということで、3日は東京芸術劇場でコルネリウス・マイスター指揮読響でアルプス登山。新シーズン開幕。ゲスト・コンサートマスターにWDRケルン交響楽団(ケルン放送交響楽団)のコンサートマスター、荻原尚子さん。R・シュトラウスの「アルプス交響曲」ですっかり爽快な気分に。のびやかで壮麗なスペクタクルを満喫。荒ぶる大自然の脅威ではなく、風光明媚としてのアルプス。これしか。ライブならではの高揚感にあふれていた。前半にはアリス=紗良・オットをソリストにベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番。アンコールで一瞬なにを弾こうかとでも思案したそぶりを見せて、まさかの「エリーゼのために」。
●一般に、アーティスト写真と本人に大きな乖離を感じるケースというのがままあると思うんだけど、アリス=紗良・オットはそれが通常とは逆向きに働く稀有な例だと思うんすよ。「アー写」より実物のほうがずっとかわいい。はっ。書いてしまった。
September 4, 2014