●30日は下野竜也指揮N響へ(サントリーホール)。前半にヤン・リシエツキのソロでショパンのピアノ協奏曲第1番、後半にドヴォルザークの交響曲第6番。ドヴォルザークの交響曲でいちばん楽しいのはこの曲と信じているのだが、重厚で緊密、そしてよく鳴るパワフルなドヴォルザークを満喫。この曲、全般にブラームス風なんだけど、特に第1楽章の田園的な雰囲気や第4楽章の冒頭はブラームスの第2番にかなり似ている。でも第3楽章は思いっきりスラヴ舞曲していて、急にこの楽章だけ丸裸になったドヴォルザークが出てくるみたいなところが魅力。
●ドヴォルザークの交響曲第6番は、当初は交響曲第1番として出版されたのだとか。言われてみれば、この清新さは「第1番」にふさわしいような気がする。これが本当は第1番でなかったのが惜しいくらい。で、それで思い出したんだけど、昔は「新世界より」が交響曲第5番だったはず(大昔のLPレコードに第5番「新世界より」と書いてあった記憶あり)。しかし現第6番が旧第1番で、現第9番が旧第5番だったとすると、計算が合わないような……。
●どうやらこれは現行の6番、7番に続いて第5番を掘り起こしてきて出版したということのよう。ということは、旧第1番=現6番、旧第2番=現第7番、旧第3番=現第5番、旧第4番=現第8番、旧第5番=現第9番「新世界より」という理解で合っているだろうか? いつ頃から今の番号に変わったんだろう。
●シューベルトの旧第8番=現第7番「未完成」、旧第9番=現第8番「ザ・グレート」問題もそのうちすっかり過去のものになるのか。
October 31, 2014