●2014年度第52回「レコード・アカデミー賞」(音楽之友社)が発表された。タワレコの受賞ディスク一覧はこちら。大賞は管弦楽部門のフランソワ=グザヴィエ・ロト指揮レ・シエクルによるストラヴィンスキーの「春の祭典」「ペトルーシュカ」。1913年初演時にこの作品がどう響いたかを再現しようという、20世紀の時代楽器演奏として話題になった一枚。なんというか、大賞にふさわしい一枚があってよかったという安堵感みたいなものを感じる。
●受賞ディスクを眺めているとホントに往時とは様変わりしていて、大手レコード会社の盤が少なくなった。レーベルもActes Sud、HMF、グロッサ、ハイペリオン、フィー等々。この賞は原則として国内盤仕様でリリースされたディスクが対象になっていると思うのだが、今でもそのルールは変わっていないのだろうか。タワーレコードのページではそれぞれの盤に輸入盤と国内盤のCD番号が併記されているわけだけど、たとえばロトの「春の祭典」でいえば、輸入盤はASM-15という品番でオープンプライスで販売されているが、国内盤はKKC5401という品番で国内流通仕様で販売されており、価格もまったく違う。
●一昔前はこういう同じ音源に対して国内盤と輸入盤がそれぞれ別の場所や価格で売られている状況を煩雑だと感じたこともあったけど、音楽配信がスタートしてみたら、さらにダウンロードもストリーミングも加わって、しかもそれぞれ配信チャンネルが異なっていたりして、ますます複雑になってきた。ちなみにワタシはロトの「春の祭典」をどうやって聴いたんだっけなあと思って探してみたら、Amazonでダウンロード購入していた。
●ところでロトといえば、今年はN響の「第九」なんすよね。結構びっくり。
December 2, 2014