●最近、心の琴線に触れたニュースといえば、「砂漠から発掘された伝説のクソゲー、スミソニアン博物館に収められる」。ニューメキシコ州の砂漠の埋め立て地に大量廃棄されたとウワサされていた米Atariの伝説のクソゲー「E.T.」が発掘され、これがスミソニアン博物館に収蔵されることになった。アタリショックの原因となりゲーム業界に暗黒時代をもたらしたともいわれるクソゲーだけに、その歴史的価値は高いと見なされたのだ。
●家庭用ゲーム機の世界のスゴかったところは、新発売される商品のかなりの割合がクソゲーで(私見)、しかもそんなクソゲーが何万本単位で製造されてフツーに世に流通していたことだと思う。慎重にクソゲーの地雷原をくぐり抜けたところにあるわずかなゲームだけが傑作。残ってる曲は名作ばかりみたいなクラシック音楽の世界とは正反対の、なにひとつ淘汰されていないし、ほとんどは誕生する前から淘汰されてるも同然の現在進行形すぎる世界。名著「超クソゲー1+2」がKindle化されていたので久々に目を通して改めて感慨にふける。縦スクロールしかできないRPGとかなにそれ。洋ゲーについての「紙よりも 薄い人命 海外ゲーム」とか「誤差で生き 誤差で死にゆく 海外ゲーム」(←五七調)とか至言。
●今みたいにamazonのレビューとかがあったら、あんなワイルドなクソゲー文化は花開かなかったかも。
December 22, 2014