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March 29, 2015

ニッポンvsチュニジア@キリンチャレンジカップ、ハリルホジッチ監督の初戦

チュニジア●プチ・コンサートラッシュ状態なのだが、ともあれハリルホジッチ・ジャパン最初の試合ということで、27日に大分で開催されたニッポンvsチュニジア戦。本田や香川、岡崎、内田をベンチに置いて、先発メンバーはかなり新鮮な顔ぶれに。あー、監督が変わったんだなと実感する、序列リセット感。とはいえ、続くウズベキスタン戦と合わせて、なるべく多くのメンバーを試したいということなので、これがハリルホジッチのレギュラー選手なんていう意味ではまったくないと思う。全般として「復帰組」が目立った。
●GK:権田-DF:藤春(!)、槙野、吉田、酒井宏樹(→内田)-MF:山口蛍(→今野)、長谷部-清武(→香川)-FW:武藤(→宇佐美)、永井謙佑(→本田)、川又(!)(→岡崎)。スピードスター永井は5年ぶりの招集で2キャップ目。まさかトップが川又とは。槙野、酒井宏樹、山口あたりは納得の復帰だが、逆にいえばこれだけメンバーを変えても長谷部、武藤あたりが残っているのがおもしろい。フォーメーションは4-3-3、あるいは4-2-3-1とも。
●アギーレ監督の初戦もこんな感じだったか。選手たちはテンションが高く、気迫があった。球際を強くいくこと、ハードワークすること、そして縦に速い攻撃を仕掛けることがテーマ。もっとも、今だれがニッポン代表の監督をやっても、同じようなことを要求すると思う。ショートパスを多用しポゼッションを重視するニッポンのスタイル(アジアのバルセロナを夢想するスタイル)を見て、しかもこのチームには勝利という結果が不足していると言われたら、ほとんどの監督がこうする。というか、最終ラインの選手がまず第一選択肢として前線の選手を見るというダイレクト・フットボールは、トルシエだって目指していたところ。むしろハリルホジッチ効果が及んでいたのは選手の競争意識など、メンタル面かも。
●現状では格上のチュニジア相手に、ニッポンはほとんどの時間帯でゲームを支配していたが、なかなかゴールが奪えない。後半15分から香川、本田を投入すると急激にプレイの質が上がった。結果的に途中から入った岡崎と本田の2ゴールで2-0で勝利したことで、欧州上位の選手と国内組の差が顕在化してしまった。わかっちゃいるけど、こんなにくっきりと見せられてしまうとは。アギーレと同じように、これからいろんな選手を試しながら、後期ザッケローニ時代に回帰していく可能性もあるし、あるいは藤春や永井、川又あたりのJの新戦力を発掘して欧州上位選手と融合させていくことになるのかもしれない。いずれにせよ、この1試合を終えたところでも、理想的な監督を迎えたという実感は変わらない。