●14日は日本コロムビアの主催で、反田恭平デビューコンベンションへ(サントリーホール ブルーローズ)。わ、こんなに大勢の業界関係者が集まっているとは、と驚くほどの盛況ぶり。ピアニストの反田恭平さんは1994年生まれ、まだ20歳。2012年、高校在学中に日本音楽コンクールで第1位(高校生での優勝は11年ぶりだったとか)、桐朋学園に入学、現在はモスクワ音楽院に留学中。今回、日本コロムビアからリスト・アルバムでデビューすることに。日本コロムビアはマネジメントにも携わる。9月には東京フィルのオペラシティ定期に登場する。トークの合間にモシュコフスキーとリストの作品を弾いてくれた。
●ピアノは録音にも使用された1912年製のニューヨーク・スタインウェイCD75ということで、音色の幅がきわめて広く、特に高音域の圧倒的なきらびやかさに、ピアノという楽器の歴史的変遷に思いを馳せずにはいられない。楽器のキャラクターがあまりに強烈だったが、演奏も大胆かつ輝かしく、訴えかける力の強いものだった。
●反田さんのピアノは昨年、調布音楽祭でも聴いている。そのときの印象からすると、すいぶんこの日のトークは澄ましていたというか、美容院行ってきました!的なジャケ写モードのスマートさが前面に出ていたけど、もっと率直な感じでキャラクターが伝えられてもよかったかも。「レコーディングを終えてふらふらになって帰ったら、熱が40度あった」みたいな話題がほほえましい。すでにファンクラブまで出来ているそうで、これからどんどん人気が高くなるにちがいない。自分の道を突き進んでほしいと願うばかり。
April 15, 2015