●リーガ・エスパニョーラ(スペイン・リーグ)は、最終節を前にバルセロナの優勝が決まった。毎年、バルセロナかレアル・マドリッドのどちからが優勝しているようなリーグだが、昨季は最終節でアトレティコ・マドリッドが優勝を決めるというドラマティックな展開があった。あのとき、バルセロナに対して「ひとつのサイクルが終わった」などとささやかれたもの。ところが今季はぜんぜんそんなことにはなっていなくて、バルセロナはリーグ優勝を果たした上に、チャンピオンズリーグの決勝まで進むという快進撃ぶり。
●スペインの憂鬱は、バルセロナとレアル・マドリッドが強すぎることだろう。何十年にもわたってそうなっている。最近10シーズンで、この2強以外が優勝したのは昨季のアトレティコだけ。あとはバルセロナが6回優勝して、レアル・マドリッドが3回優勝している。スペクタクルなサッカーをくりひろげる2強が18弱を打ち負かすリーグというか。さらにいえばこの7年で区切ればバルセロナが5回、レアルとアトレティコが1回ずつ優勝しているだけで、ヘタをすると2強から1強になりかねない。心情的にはバルセロナが好きなのだが、ここまで栄枯盛衰が感じられないとリーグ全体に「大きな物語」が欲しくなってくる。かといって、ACミランとインテルミラノが中位に凋落したイタリア・セリエAをお手本にする……なんてわけにもいかないか。
●そのあたり、イングランドのプレミアリーグは群雄割拠といった感じでうまくいっている。羨望。
May 20, 2015