●この時期、欧州フットボール界の楽しみといえば移籍情報。もしかするとシーズン中よりワクワクするかも。マインツの岡崎慎司がプレミアリーグのレスター・シティに移籍することが決まった。これは朗報。関係者全部にとってハッピーな移籍なのでは。
●まず、岡崎自身はイングランドのプレミアリーグへの移籍に成功した。EU圏外の選手にとっていちばん狭き門なのがイングランド。労働許可証の獲得のためには代表でコンスタントに出場し続ける実績が必要なのだが、岡崎なら問題ないはず。29歳のストライカーが4年契約を獲得したというのも立派すぎる。今季プレミアに昇格したレスターは14位で見事残留に成功した。下位には違いないが、シーズンを通しての得失点差がマイナス一桁(-9点)で収まっていて、15位以下のチームとは勝点以上に内容で引き離していた模様。
●マインツは文句なしの大成功だろう。シュトゥットガルトでもうひとつだった岡崎を200万ユーロほどで買って、センターフォワードの位置で起用して2シーズンにわたって二桁得点を獲らせて、契約があと残り1年となったところで1100万ユーロでレスターに売却できた。もし今季売れなければ来季契約が切れてタダで選手を失ってしまうし、契約切れを防ぐために新たに契約更新しても来季10ゴール以上を奪えなかったら「30歳の衰えつつある選手」とみなされてしまう。どう考えても今が最善かつ最後の売り時だったはず。
●しかも今回の移籍ではシュトゥットガルトにも150万ユーロ程度の移籍金が入るのだとか。これはよくあるオプションだと思うが、シュトゥットガルトからマインツに売った際に、マインツから次のクラブにステップアップした際に移籍金が発生した場合、その一部をシュトゥットガルトに支払うという条項が入っていたようだ。
●で、サッカー・ファンとして嬉しいのは、プレミアリーグならNHK-BSでの中継もたくさんあるし、チェルシーとかマンUとかシティとかアーセナルを相手にして活躍する(かもしれない)岡崎を見られるっていうことだろうか。試合に出場するっていうのが大前提だが、来季はまさかのレスター中心にプレミアを見ることになるのかも。
June 30, 2015