●右のようなアイコンがいったいなぜ保存を意味するのか?という若者たちにとってのかねてよりの謎。これなに? たしかにフロッピーディスクなど今やどこにも見かけないし、説明されても用途が意味不明だろう。昔はインターネットがなくて、メールもなくて、わずか1.4MBしか入らないこの記憶媒体にデータを保存して、これを手渡しとかバイク便とかでやり取りしていたのだ……などというカビ臭い話はいいとして、このような「保存」アイコンは次第に使われなくなってきているはずである。
●で、だとすると、音楽における「ディスク」も遠からず死語になるのだろうか。これまではSPでもLPでもCDでもみんな平べったくて丸かったのでディスクには違いなかったが、これからはそうもいかない。定額制ストリーミング配信の世界で、「アルバム」という概念が生き残ったとしても(それも不確かだが)、「ディスク」の語が通用するとは思えない。
●となると、派生的に「盤」の運命も怪しくなる。「名盤」の「盤」は、今のフロッピー・アイコンのような存在になるのだろうか。「名曲」は永遠だが、「名盤」はそうでもなさそう、言葉として。
●むしろ「レコード」(記録)は配信時代になってもぜんぜん問題ない言葉なので、「レコード芸術」とかは古びようがない。たぶん。
July 8, 2015