●10日はハーディング指揮新日フィルでマーラーの交響曲第2番「復活」(すみだトリフォニーホール)。マーラーの全交響曲のなかでも中二病的妄想をもっとも駆り立ててくれるのがこの「復活」だと信じているのだが、そんなこじらせた病を一瞬にして快癒させてくれるような、現世的でスタイリッシュで見通しの良いマーラーがここに。鋭い切れ味とコントラストの強調による体脂肪率8%くらいのマーラー。第1楽章の後にこそ一息入れたものの、第2楽章から後はほとんど間を入れずに最後まで一気に演奏した。あっという間に終わって、ハイドンの交響曲でも聴くかのようなコンパクトさ、高密度感。想像外の「復活」を聴けて満足。さらば、渦巻く巨大な妄念。ソプラノにドロテア・レシュマン、メゾ・ソプラノにクリスティアーネ・ストーティン、合唱は栗友会合唱団と声楽陣は強力。
●今年はマーラーの「復活」をたくさん聴ける年になるかも。8月のフェスタ サマーミューザKAWASAKIで秋山和慶指揮東響、10月にパーヴォ・ヤルヴィ指揮N響も。
●じゃんじゃん復活しちゃってます!的な。なにが?
July 13, 2015