●16日はサントリーホール開館30周年記念事業についての記者発表(サントリーホール ブルーローズ)。市本徹雄総支配人(左)、堤剛館長が登壇。30周年記念公演として多彩な企画が発表された。特にその柱ともいえる3つのフェスティバル、「チェンバー・ミュージック・ガーデン」「サマーフェスティバル」「サントリーホールフェスティバル」を中心に以下に要点を。
●まず室内楽のお祭り、「チェンバー・ミュージック・ガーデン」。2016年は例年より一週間長くなる。恒例のベートーヴェンの弦楽四重奏全曲演奏会には初の日本人グループとしてクァルテット・エクセルシオが出演。キュッヒル・クァルテットもふたたび登場し、全3回の「シューベルティアーデ」に出演。
●現代音楽祭のサマーフェスティバルは、板倉康明、佐藤紀雄の両氏が「ザ・プロデューサー・シリーズ」を担う。国際作曲委嘱シリーズはサーリアホをとりあげる。また、特別演奏会として、国際作曲委嘱シリーズ第1回作品である武満徹の2つのオーケストラのための「ジェモー」を、タン・ドゥンほかの指揮で再演する。
●秋の「サントリーホールフェスティバル」は豪華絢爛。「サントリーホール30周年記念ガラ・コンサー」にはメータと小澤征爾が指揮するウィーン・フィル、ムターが出演。「ウィーン・フィルハーモニー・ウィーク・イン・ジャパン2016」はメータが指揮。10月12日の開館記念日には「第九」を振る。内田光子の弾き振りによるマーラー・チェンバー・オーケストラ、ティーレマンがドレスデン・シュターツカペレを率いる「ザルツブルク・イースター音楽祭 in JAPAN」(目玉は「ラインの黄金」)等。
●ほかに共同主催公演としては、2月のバレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリンのブルックナー・ツィクルス、5月のラトル指揮ベルリン・フィルのベートーヴェン交響曲ツィクルス他。
●さらに先の話だが、2017年の2月から8月にかけて改修工事のため休館となる。目的はハード面の機能向上ということで、経年劣化からの回復やユニバーサル・デザイン対応等が挙げられていた。半年以上のお休みということで、在京オケの定期会員にとっては気になるところだろう。
September 17, 2015