●サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルといえば、来年5月に来日してベートーヴェン交響曲全曲演奏会を五日間にわたって開催してくれるわけだが、全5公演セット券が205,000円、一回券でもS席42,000円(「第九」は45,000円)と、かなり刺激的な価格設定となっている。発売日は12月19日。これでもあっという間に完売してしまうのだろうか。
●幸いなことに、ベルリン・フィルのデジタル・コンサートホールではいち早くベルリンで開催された同コンビのベートーヴェン交響曲全曲演奏会を一通りアーカイブで視聴できるようになっている。もちろん来年の5月の演奏がこれと同じようになるという保証は微塵もないわけだが、今のラトルがどんなベートーヴェンを志向しているかという点では大いに参考になるはず。以前のウィーン・フィルの全集とはかなり様子が違っているかもしれないわけだし。これを聴いて打ちのめされて全曲生で聴きたくなってしまうかもしれないし、間に挟まっているジョヴァンニ・アントニーニのハイドンに魅了されてベートーヴェンのことなどすっかり忘れてしまうかもしれないし、どうなることやら。
October 30, 2015