●さて、先週末、Jリーグは2015年のリーグ戦の日程を終えた。次はチャンピオンシップであるが、その前にどうしても確認しておきたい。今年のJ1年間勝点1位はサンフレッチェ広島だ。勝点74。これに勝点72で浦和レッズが続く。3位のガンバ大阪は63。複雑怪奇なレギュレーションによって、結果的にこの3チームで変則チャンピオンシップを戦うことになったわけだが、その結果がどうなろうと、年間1位は広島だったという事実に変わりはない。Jリーグの「正史」では、チャンピオンシップ優勝チームがチャンピオンだが、最強チームが広島だったという結果はすでに出ている。
●不条理な擬製チャンピオンシップに比べれば、降格・昇格争いはずっと明快。J1から降格したのは松本山雅、清水、山形。名門・清水の凋落が悲しい。逆にJ2から昇格してくるのは、1位大宮、2位磐田は決定、もう1チームは福岡、セレッソ大阪、愛媛、長崎のプレイオフに。名波監督率いるジュビロ磐田がJ1に帰ってくるのは喜ばしいが、3位福岡を得失点差で交わした末のギリギリの昇格で、もともと戦力も充実しているようだし、これは名波監督の成功なのか、それとも失敗なのか。ちなみに福岡を率いているのは井原正巳。
●で、熱いのはJ2からの降格争い。最下位の栃木FCがJ3に降格、21位の大分トリニータはJ3の2位、町田と入れ替え戦を戦う。かつてJ1にいた大分が、J3に落ちてしまうかもしれないという危機。一方、町田はJ2に返り咲くチャンス。チャンピオンシップより、こっちのホーム・アンド・アウェイのほうがおもしろいんじゃないか。ちなみにJ3で優勝を果たしたのは、まさかのレノファ山口。来季はJ2へ。このクラブの勢いはとんでもなくすごい。だって、2014年にJFLにやってきて、ワンシーズンでJ3に昇格し、さらにJ3も優勝してワンシーズンでJ2に上がるんだから、まるでおとぎ話。いったい山口でなにが起きているんだか。
●JFLでは横河武蔵野FCがすっかり下位に沈んでしまい、かつてのアマチュア最高峰の強さは微塵も感じられない低迷ぶり。にもかかわらず、今ごろになってJリーグ入りを目指すという発表が。うーん、あの強かった時代ならすぐ目の前にJ2があったのに、今やJ3入りから目指さなければならないとは。でも歓迎。東京都にFC東京とヴェルディ東京だけじゃ少ないと思うんすよね。都下のクラブとして、もうひとつあってもいい。あ、でも町田も東京か。
November 26, 2015