●チャイコフスキーのバレエ「くるみ割り人形」のE.T.A.ホフマンによる原作は、これまでにもたくさんの翻訳があった。以前、当欄で河出文庫の種村季弘訳「くるみ割り人形とねずみの王様」を紹介したことがあったけど、大人向けで手軽に入手可能なものがイマイチないのが惜しいなあ……と思っていたら、光文社古典文庫から出ていた。「くるみ割り人形とねずみの王さま/ブランビラ王女」 (大島かおり訳/光文社古典新訳文庫)。しかもKindle版だと現在セール中で半額で購入可。すばらしい。
●以前も書いたけど、チャイコフスキーのバレエを見たことがあっても、これがどういう話か説明しようとすると、いまひとつピンと来ないんじゃないだろうか。原作を読むと、くるみ割り人形なる登場人物の前史がわかる。主人公の名はマリー。バレエの主人公であるクララという名は、原作では別の名前として登場する。「あれは全部主人公の夢でした」という夢オチ的な展開は原作でもあるのだが、その夢から覚めた後にもう一息、話が続くんすよね。
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●本日で仕事納めという方も多かったはず。当ブログも年末年始の間は不定期随時更新モードで。
December 28, 2015