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March 16, 2016

「スター・ウォーズ[フォースの覚醒]予習復習最終読本」(河原一久著/扶桑社)

●そろそろ「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」について思い切りネタバレありで語りたいところじゃないだろうか。
●実は映画館で2回見たのだが、なんとなくモヤッとしたところもあって、「フォースの覚醒」のみならずシリーズ全体を復習しておきたい気分になっていたところにこの心強い一冊。「スター・ウォーズ[フォースの覚醒]予習復習最終読本」(河原一久著/扶桑社)。これはたいへんすばらしい。書名からもわかるように「フォースの覚醒」公開前の予習および旧作の復習のための一冊として発売されたものだが、こうして最新作を見た後に読んでも十分楽しめる。スター・ウォーズ・ファンなら知っておきたい裏話なども豊富にある。
●で、改めてこの本で復習したのだが、「フォースの覚醒」はエピソード6「ジェダイの帰還」から30年後の物語なんすね。エピソード3と4の間(つまり旧3部作と次の3部作の間)は約20年の隔たりがあったが、それ以上の時の隔たりがある。「ジェダイの帰還」はハッピーエンドで終わって、ここで帝国軍は敗北している。その帝国軍の生き残りが最高指導者スノーク率いるファースト・オーダーで、この30年の間に特盛バージョンのデススター(なんて言ったっけ?)を作るくらい勢力を回復したということらしい。
●あと「ジェダイの帰還」の後、帝国軍と反乱軍が最終決戦を戦ったのが惑星ジャクーで、ここで帝国軍のスター・デストロイヤーがジャクーに不時着して、その後救援を待つも見捨てられてしまい、結局人々は荒廃したジャクーに入植した。それが「フォースの覚醒」に登場するジャクーの人々なんだとか。どかーんとスター・デストロイヤーが砂に埋もれているのは、そういうことなのね。
●この本には旧作のあらすじも紹介されていて、あらためて読むと、最初の3部作と次の3部作でずいぶんテイストが違うなと思う。正直、次の3部作のストーリーは息苦しい。サイドストーリーが膨れあがって、神話的な簡潔さに話を収めるわけにはいかなくなっているというか。で、その割にいちばんインパクトがあったのは「アナキンとパドメのお花畑ゴロゴロ」だったりする。でもあのお花畑ゴロゴロってジョージ・ルーカスの実体験なんだって。そう知ると許せる……わけないか。