May 6, 2016

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016記者懇談会

ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016記者懇談会
●ラ・フォル・ジュルネも閉幕。今年は「ナチュール 自然と音楽」というテーマで、プログラムに工夫が凝らされていて非常におもしろかった。個別の公演内容についてはまた改めて振り返ることとして、最終日午後に開かれた記者懇談会の模様を。
●5月5日正午時点の暫定値だが、来場者数は36万6千人でほぼ昨年並み。チケット販売数は126公演で約11万2千枚。こちらは公演数自体が昨年より減っていることもあって昨年比では少なめ。有料チケット総数全体に対する販売率は73.3%。まだ正午時点の数字なので、最終的にはここから一段積みあがるはず。
●ルネ・マルタンさん「今年もとてもいい印象を受けた。メシアンの『鳥のカタログ』や武満、細川などさまざまなプログラムが実現したが、最初にLFJをスタートしたときにはこんなプログラムを組める日が来るとは思いもしなかった。お客さまとLFJの間に信頼関係が築かれていると感じる」。
●来年のテーマは「ダンス」。マルタンさんのいうには「ダンサーのいないダンス」。つまり舞曲(舞台上にダンサーがひとりかふたり登場するような公演はあり)。バロック期の舞曲や、バレエ音楽、舞曲由来の楽章を持った協奏曲や室内楽曲等々。ネタはいくらでもありそう。「たとえばパッサカリアをテーマにして、ビーバー、クープラン、ムッファト、さらにはレーガー、ブリテン、ショスタコーヴィチ、タン・ドゥンなど。あるいはハバネラをテーマにカルメンやシャブリエ、サン=サーンスなども」(マルタンさん)。
●今年、「0歳からのコンサート」が最終日朝の一公演しかなかった。例年3公演あったものが1公演になってしまったわけだが、この点についての意図を尋ねたところ、「集客面が理由。これまで3公演あって客席が埋まっていなかった。また今年は日比谷野音もあったので。ただし、来年はまた増やす可能性もある」(東京国際フォーラム)。またファミリー向けの企画について「LFJは子供たちを大切に考えている。来年のテーマはダンスなので、子供向けの企画が組みやすいと思う」(ルネ・マルタン)。日比谷野音については「今年はナチュールというテーマだったので野音を使った。初めての経験で課題も見えた。来年どうするかはまだ白紙」(東京国際フォーラム)。今年は幸い好天に恵まれたが、雨天だった場合の対応が難しい模様。
-----------
●音楽祭全体の模様については公式レポート・ブログもご笑覧ください。この公式レポート・ブログは数名のチームを組んで作っている。スタートから11年間にわたって関わらせていただいたが、ワタシは今回で勇退。初代隊長はオヤマダさんで、途中からワタシが隊長を引き継いだものだが、そろそろ年齢的に似つかわしくない感じになってきたので新陳代謝を促す次第。超優秀な若い仲間たちに奇跡のように恵まれて、このブログ隊には楽しい思い出しかない。関係者のみなさまに深く感謝。LFJに対しては引き続きプレスのひとりとして積極的に参加していきたいと思っている。

このブログ記事について

ひとつ前の記事は「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2016開催中」です。

次の記事は「LFJ2016を振り返る~嵐の音楽」です。

最新のコンテンツはインデックスページへ。過去に書かれた記事はアーカイブのページへ。

ショップ