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November 10, 2016

インタビュー取材に同行する編集者はICレコーダーを持参するが吉

●ワタシはめったにインタビュー取材の仕事を受けないんだけど、でもたまにするとなったら、いつもICレコーダーを2台、持参するようにしている。メインで使う機種と、なんでもいいから音さえ録れればいいやというバックアップ専用の安価な機種。なぜか。デジタル機器(と、それを扱う自分自身)を信用していないから。確率は低くても、たまに起きるトラブルってあるんすよね。たとえば、インタビューの途中で電池がなくなってしまい、しかもそれに気づかないかもしれない。機械の不具合で途中で録音が止まっているかもしれない(ワタシのICレコーダーは一度故障して、修理に出したことがある)。録音ボタンを押したつもりで、実は押してなかったかもしれない。無事に取材が終わった後でなにをトチ狂ったか録音したばかりのデータを消去してしまうかもしれない。それぞれ確率はすごく低いかもしれないが、長年やっていればそういうトラブルに一度や二度は遭遇しておかしくない。万一、録れたと思ったものが録れていなかったら悲惨なことになる。実際、かつて対談取材でそういう現場にすれちがったことがある。青ざめる編集者。ウッ、ウッ、ワナワナワナワナ……。
●で、だ。そういうインタビュー取材に際して、クライアント側の編集者(担当者)もICレコーダーを持参していて、ささっと並べてくれることも少なくない。これは大正解。基本といってもいい。ぜひとも、依頼主もバックアップ用にICレコーダーを持参するが吉!
●えっ、すでにインタビュアーが2台も並べてるのに、3台目が必要になることなんてあるのかって? いや、それはさすがにないと思うんだけど、可能性として、インタビュアーその人が来ないっていうケースがありうるじゃないすか! 日時や場所をまちがえていたとか、すっかり失念していたとか、寝坊したとか、電車が止まったとか、突発的に自分探しの旅に出たとか。もしそうなった場合、編集者は腹をくくって急遽頭のなかで質問リストを組み立てて、自らインタビュアーになるしかない。そんなときに、ICレコーダーは必要。