January 13, 2017

オノフリ&OEKのニューイヤーコンサート

●「ニューイヤーコンサート」と銘打たれてはいるけれど、ワルツもポルカも登場しないエンリコ・オノフリとオーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)の東京公演。祝賀にちなんだ音楽を集めた、ヴィヴァルディ、ヘンデル、モーツァルトからなるプログラム。独唱は森麻季さん。
●前半はヴィヴァルディのセレナータ「祝されたセーナ」より「シンフォニア」とヴァイオリン協奏曲ト長調作品3ー3、ヘンデルのオラトリオ「時そして覚醒の勝利」より「神によりて選ばれし天の使者よ」とヘンデル「王宮の花火の音楽」、後半にモーツァルトの「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」と交響曲第35番「ハフナー」。オノフリは序盤はヴァイオリンを弾きながら、途中からは楽器を持たずに指揮者としてアンサンブルをリード。OEKの共演は今回で3回目。すっかりOEKがオノフリ仕様に変貌していて、ピリオド感満載。ヘンデルにせよモーツァルトにせよ、ときに強烈なティンパニが鋭く楔を打ち込むようなヴィヴィッドで心揺さぶる音楽なのだが、森麻季さんの清澄な歌唱が華やかさをもたらし、新年の祝いであることを思い出させる。「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」の後に、森さんのアンコールとして得意のヘンデル「私を泣かせてください」。さらに「ハフナー」の後に、同曲の第3楽章をもう一度。アーノンクール張りの大胆な強弱の対比やテンポのゆらぎで、アンコールは一段と弾けた演奏に。
●CD売場に名物のOEKどら焼きが並べられて異彩を放っていた。金沢の茶菓工房たろうのオリジナルどら焼き。大人気で完売。人気高すぎだろうってくらいの勢いで。

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